立体額の選び方

作品の写真データを整理していた時に、立体額に入れたコサージュの写真が出てきました。立体額に入れた黄色のマーガレットのコサージュ「ビーズのマットの飾り方 – (1)既成の額を使う」のように、マットを飾る場合は、作品が薄いので、絵や写真の額をそのまま使えることが多いのですが、コサージュやリースは厚みがあるので、額に入れたい場合は、立体額を使うことになります。

立体額は、既製品もありますし、オーダーでサイズや素材を好みで作ってくれる所もあります。
いくつか展示用に立体額を用意することになった時、とりあえず1個オーダーで作ってもらったのですが、思ったより大きくなってしまいました。

立体額の構造・横から見た状態通常の額の後ろ側が飛び出した、上の図のような構造をしている物ですが、この深さと左右上下の余白を測って決めたのに、イメージと実際の見た感じが結構違っていました。

作品の前に余白があるように額の深さを決めると、作品が思ったより奥まって見えてしまい、暗く感じてしまいます。フレームに厚みがある物を選ぶとさらに、奥にあるように感じます。

また、内側が同一色の場合、実際に額に入れて作品を見ると、この深さの部分が見えて、左右の余白と一体化して、思ったよりも余白が多く見えてしまいます。
立体額の深さが左右の余白に追加されて見える

ガラスの下にマット(台紙としてのマット)がない場合の立体額を作る場合は、額の深さは、作品がはいるギリギリのサイズに、ほんの少し足すぐらいでいいみたいです。1cmもいらないかなと思います。
また作品の周りの左右上下の余白も、ちょうどよいと思うサイズから額の深さの3分の1から半分ぐらいを差し引いたぐらいのサイズがいいかなと思います。

ガラスの下にマット(台紙としてのマット)がある場合は、見え方が違ってくるので上のようにはならないと思いますし、立体額もいろいろあって、作品の前にあるガラスやアクリル部分が前方に飛び出した形の物や、全面がアクリルで出来た透明の箱のような物など、さまざまありますので、1個手に入れてみてから、たくさん作った方がいいです。

ボール紙などで箱を作って、中に作品を入れてみるとサイズの割り出し方が分かりやすいと思います。

ビーズのドイリー(ビーズのマット)の飾り方 -(2)ディスプレイ用のボードを自作する

ビーズのドイリー(ビーズのマット)を自作ボードに飾る

前回は、ビーズのドイリー(ビーズのマット)の飾り方 – (1)既成の額を使う方法を説明しましたが、今回は自分でディスプレイ用のボードを作ることについて説明します。

自分で作ると、大きさや厚み、色合いが自分の好みにできるのがとてもいい点です。最初は、小さいサイズを飾るための物を作ってみるといいと思います。

いろいろやり方はあると思いますが、スチレンボードを使って作る、比較的簡単にできる方法を紹介します。

スチレンボードは発砲スチロールの板で、両面に上質紙が貼ってあります。カッターで簡単に切ることができ、上質紙が貼ってあるので、接着も簡単に出来て便利です。
文具店や画材店、模型材料店などで売っていますし、ネットでも検索するとたくさんのお店が出てきます。
いろいろな厚さがありますが、5mm厚さの物が便利です。
(よく似た名前の物でスチレンペーパーというのがありますが、スチレンペーパーは両面に上質紙が貼っていません。)

(1)必要な大きさより少し大きめのスチレンボードを2枚用意します。1枚のスチレンボードに穴を開けます。この穴に出来上がったボードを壁に吊るための平ひもを通します。
重さがあまりないので、平ひもは額専用の物でなくてもよく、私は6mm幅のリボンを使っています。
1.スチレンボードに穴をあける

(2)もう1枚のスチレンボードを接着します。
接着後に、きちんとしたサイズに切ると、きれいな形になります。
2.スチレンボードを接着する

(3)表からベースカラーとなる用紙を貼ります。裏側は全部覆わなくてもいいです。
この用紙は、和紙でもペーパークラフト用の用紙でもいいので、好みや作業性の良さで選択して下さい。
最近は、いろいろな用紙が手に入りやすくなっています。
3.ベースカラーの用紙を貼る

(4)その上に、ビーズのドイリーの色に合わせた背景用の用紙を貼ります。
この用紙は、きちんとしたサイズに切って、糊がはみ出さないように、きれいに貼らないといけないので、意外と神経を使います。4.ビーズのドイリー(ビーズのマット)の背景用紙を貼る

(5)ビーズのドイリーをボードに固定します。
固定の仕方は、ビーズのドイリー(ビーズのマット)の飾り方 – (1)既成の額を使うを参照してください。
5.ビーズのドイリーを固定する

紙をうまく貼ることができれば、八角形のディスプレイボードを作るのも面白いかもしれません。

ビーズのドイリー(ビーズのマット)のキットはこちらで販売しています。

ビーズのドイリー(ビーズのマット)の飾り方 – (1)既成の額を使う

ビーズのドイリー(ビーズのマット)を飾る方法について質問があったので、手順を書いてみます。今回は、既成の額を使う場合です。額に入れたビーズのドイリー(ビーズのマット)・KT235-1-MAT

最初に、額の内側に作品を収めるだけの必要な深さがあるかどうかを確認します。

ビーズのドイリー(ビーズのマット)と額の構造ビーズのドイリーをボードに固定して額に入れるので、ビーズの厚みとボードの厚みを足した分の深さが必要ですが、額の前面にあるガラス板(又はアクリル板)やマット(ここで言うマットは、作品の保護や装飾のための台紙としてのマット)も全部入れて飾りたい場合は、その分だけ額の深さが少なくなるので、入らないことがあります。
ビーズのドイリーを固定するボードに布を貼る場合は、布の厚みががある分、さらに深さが必要です。

次に、ビーズのドイリーを固定するボードを用意します。
穴を開けたり、糸で固定したりしても折れたり型崩れしたりしない材質の厚手の用紙を使います。
ボードの質感があまり気に入らない場合は、気に入った布や紙を貼ってから飾ります。

布を貼る場合は、1枚を下地として貼り、その上からもう1枚貼ると、厚みがある分、ビーズのドイリーを固定した時の収まり具合もきれいになります。
手芸用ボンドで、ボードの裏側だけにボンドを塗って貼ります。
しわにならないように、布をよく引っ張って貼ります。

ビーズのドイリーを固定・裏から表
それから、目打ちや千枚通しなどで、ボードに表から穴を開けて、ビーズのドイリーを固定していきます。
あまり大きな穴を開けると、ビーズで隠し切れなくなるので、注意が必要です。
ボードの裏側に穴が開きそうな状態になったら、それ以上表から刺すのはやめて、裏側から目打ちを刺して穴を完全に開けると、表側の穴はあまり大きくなりません。

穴は一度に全部の箇所を開けずに、まず中央に1箇所開けて、その場所でドイリーを固定してから、残りの箇所を開けるようにした方が位置がずれません。
ボードの裏からテグス(または糸)の通った針をボードの穴に刺して表に通します。

ビーズのドイリーを固定・表から裏
ビーズのドイリーを固定した箇所の拡大ビーズに直接針を通さず、ビーズとビーズの間の糸を固定するように、ボードの裏側へ、同じ穴を通るように針を通して固定します。
テグスの端は後で結べるように20cmくらいは残しておきます。

ビーズのドイリーの外周に相当する位置に穴を複数個開けます。ビーズのドイリーの大きさによって個数は増減してください。
この穴開けは、一度に全部開けてしまっても大丈夫です。

テグスの通った針を次の穴からボードの表側に出し、ビーズとビーズの間の糸を固定するように、ボードの裏側へ、同じ穴を通るように針を通して固定します。

残りの箇所の穴にも同様の作業を行い、固定ができたら、最初に残していたテグスと結びます。
テグスは結んだままではほどけやすいので接着剤を付けて固めておきます。

ビーズのドイリー(ビーズのマット)の飾り方 – (2)ディスプレイ用のボードを自作する