ビーズで作る花のコサージュの作り方のヒント(10)- まとめ

ビーズで作る花のコサージュの作り方のヒント(1)- はじめに
ビーズで作る花のコサージュの作り方のヒント(2)- 基本の枝の作り方
ビーズで作る花のコサージュの作り方のヒント(3)- 枝のバリエーション
ビーズで作る花のコサージュの作り方のヒント(4)- 大きい葉の付いた枝
ビーズで作る花のコサージュの作り方のヒント(5)- 小さい葉の付いた枝
ビーズで作る花のコサージュの作り方のヒント(6)- 小さい花
ビーズで作る花のコサージュの作り方のヒント(7)- 大きい花
ビーズで作る花のコサージュの作り方のヒント(8)- ベース
ビーズで作る花のコサージュの作り方のヒント(9)- 組み立て

コサージュの作り方のヒントを書いてきましたが、大きさが縦横12cm前後の範囲内に収まる物であれば、ここに書いてある方法で、だいたい作れると思います。

これ以上大きい物を作る場合は、少し工夫が必要になります。

例えば、枝や葉物が長くなり、糸だけで作ると強度が足りなくなりますので、その場合は、細いワイヤーを中心となる枝の中に入れて作ります。

また、小さい葉の付いた枝を複数本、組み合わせた形の枝(下の右図)の場合も、同様です。さらにこの場合は、全体の中心にある枝は、特小ビーズではなく、丸小ビーズの方がいいかもしれません。

大きいコサージュだと花の数も多くなり、全体に重くなりますので、ベースを補強しておくことも必要になります。
ベースの中央部分は、表からはほぼ見えないので、その後ろ側に、ほつれないような布地を縫い付けておくなどしておいてもいいと思います。

逆に小さいタイプのコサージュでも、型崩れしたくない場合は、ワイヤーを中に入れて作ったり、出来上がった状態で、近くにある枝と花を所々縫い合わせておく作業をしておきます。

使う目的によって、いろいろやり方を変えて作ってみて下さい。

ビーズで作る花のコサージュの作り方のヒント(9)- 組み立て

ベースが出来たら、いよいよ、コサージュを組み立てます。
ブローチ金具は、後からでは縫い付けにくいので、先にベースに縫い付けておきます。

いきなり各パーツを縫い付けてしまうのではなく、まずどんな感じに仕上げたいか並べてみます。
並べたら、枝の数がもう少し欲しいなとか、もう少し短い枝が必要かなとか出てくるかと思いますので、場合によっては作り足します。

並べ方が決まったら、その状態を簡単なイラストに描いておいたり、デジカメなどで写真を撮っておいて、後で組み立てる時の参考にします。

まず枝や葉物を縫い付けます。
これで、コサージュ全体のシルエットが決まります。最低2箇所は固定しておきます。
1.ベースの後ろから表へ向かって針を出し、枝の軸の上に糸を渡し、ベースの後ろへ向かって針を刺します。
2.ベースのビーズの中に針を通して、最初に固定したところから少し離れた場所に来たら、ベースの表へ針を出して、枝の軸を固定します。

しっかり留めておきたい場合は、もう何箇所か作業しておくのがよいのですが、完全に1本ずつ固定してしまうと、後で少し動かしたい場合に困るので、とりあえず2箇所固定したら、他の枝や葉物を縫い付けておき、最後に完全に固定するという方がよいです。

大きい花を縫い付けて、その次に小花を縫い付けます。
小花は軸の付いた状態に仕立てた物を何本かまとめて1つの物にしてから縫い付けてもいいです。

コサージュを作るための作業はいろいろありますが、組み立ての作業が一番難しく、いつも神経を使います。
並べた時には、うまくいっていても、実際に縫い付けると、微妙に位置が変わります。

また、置いているだけの時は、フワッとベースに載っているのが、縫い付けると、ベースにピタッとくっつくので、ボリュームの感じも変わります。
後から縫い付けたパーツによって、先に縫い付けたパーツの位置が変わることもあります。

なので、組み立ての作業は、時々離れた位置から眺めて、バランスが取れているかをよく確認して、丁寧にゆっくりと作業するといいです。

ビーズで作る花のコサージュの作り方のヒント(8)- ベース

葉や枝、花が出来たら、今度はコサージュとしてまとめる作業に入りますが、その前にベースを作る必要があります。

花が1個と枝が2本のように、小さいコサージュであれば、花の後ろで枝を縫い付けてしまいます。

しかし、パーツの数が多い場合は、写真のように、ベースに縫い付けるという方法で仕上げた方がよいです。

このベース部分もビーズで作ります。KT105-2MATやKT105-4MATなどのネッティングのマットの作り方を参考に、コサージュのデザインに応じて、円形又は楕円形の小さ目の物を作ります。使うビーズはコサージュのサイズによって、丸小にしたり特小にしたりします。

楕円形のベースは、円形のベースの変形です。
下の図の例のように、途中から横長になるように部分的にビーズを入れます。
1段このように編むだけでも楕円形の形状になりますので、後は好みで何段か編んでみて下さい。
また、山型の形も左右非対称の形にすると、より楕円形らしくなります。

ベースの部分をビーズで作る良さは次の通りです。

  • ネット状のベースのため、花や枝などのパーツ、ブローチ金具などが取り付けやすい。
  • 花や枝のすき間からベースが見えても、同じ素材なので問題ない。
  • 大きさや形が自由にできる。

ビーズで作る花のコサージュの作り方のヒント(9)- 組み立て

ビーズで作る花のコサージュの作り方のヒント(7)- 大きい花

今回は、大きい花の作り方の一例です。
マーガレットのような花で直径が3cmほどの大きさです。
下写真のKT100-1の花よりも花びらの数が多いです。芯の作り方も違います。

丸小と特小ビーズ、6mmラウンドビーズ、短剣型(:Dagger)ビーズ(3x11mm)を使い、糸はNymoのBサイズがちょうどよいです。

(1)特小ビーズと丸小ビーズで、4角形の筒状のヘリンボーンステッチを使って20段編む。編み始めは、特小ビーズを2個、丸小ビーズを2個の順で始め、特小ビーズの上には特小ビーズ、丸小ビーズの上には丸小ビーズがあるように編む。

(2)20段編んだら、編み始めと編み終わりをつなぐ。(ヘリンボーンで編む方法と同じ糸の動きでつなぐ。)右写真のような輪ができる。
輪の内側に6mmのラウンドビーズを縫い付ける。

※ここまでは、KT213-3NEや、KT223-1NE、KT223-2NEに使われているパーツ、あるいは、「プレイテッドヘリンボーンステッチを使ったオフルームビーズワーク」のP.110「ヘリンボーンステッチでの輪の作り方」と、同じ作り方です。

(3)図1のように、輪の外側の丸小ビーズの間に渡っている糸の場所に、スクエアステッチの要領で短剣型ビーズを1個ずつ縫い付ける。
(丸小ビーズの間にわたっている糸を1段目のビーズ、短剣型ビーズを2段目のビーズと考えて作業する。)
短剣型ビーズの部分に何周か糸を通して補強しておく。

(4)輪の外側の丸小ビーズから糸を出し、図2のように、特小ビーズを3個拾って、2個隣の丸小ビーズに糸を通す。特小ビーズを中央方向へ倒すように整える。次からは2個のビーズを拾って、同様の作業を繰り返す。

(5)(4)で出来た10個の山型の頂点のビーズの間にペヨーテステッチで、特小ビーズで1段編む。

(6)1つおきに目を減らしながらペヨーテステッチで、特小ビーズで1段編む。

(7)ペヨーテステッチで、丸小ビーズで1段編む。この段の丸小ビーズを1周するように糸を通しておく。

ビーズで作る花のコサージュの作り方のヒント(8)- ベース

ビーズで作る花のコサージュの作り方のヒント(6)- 小さい花

今回は、小さい花の作り方の一例です。
5枚花弁の直径が1.9cmほどの小花です。

特小ビーズを主に使い、糸はNymoの0サイズがちょうどよいです。

1段目~3段目。図1~図3のように作る。色は、好みで適宜変化させる。


4段目。(図4)●印のビーズを通りながら、特小ビーズを2 個ずつ入れる。
5段目。(図5)●印のビーズを通りながら、特小ビーズを2 個又は、丸小ビーズを1 個ずつ入れる。

6段目以降も、図6~図9を参考に、●印のビーズを通りながら、必要なビーズを入れる。

芯は、茎を仕立てる時に同時に作ってもいいし、芯だけ付けておいて、後で茎を仕立ててもよいです。
仕立て方は、基本の枝の作り方を参考にしてください。

KT151-1NEやKT151-2NEに使われている小花も、上記の小花とよく似た作り方をしています。
ビーズの入れ方の少しの違いで、こんなに形が変わります。

ビーズで作る花のコサージュの作り方のヒント(7)- 大きい花