ビーズで編んだ2枚のパーツを縫い合わせて作る場合の注意点

ビーズで編んだ2枚のパーツを縫い合わせる時、全く同じ形の物を2枚縫い合わせる場合は、問題ないのですが、次のネックレス(KT231-1NE)に使われている四角いパーツのように、

表側のパーツに裏側のパーツを重ねて、表側の外側にあるビーズを共有するように縫い合わせる場合に、うまくいかないことがあります。

うまく縫い合わせることができた場合は、下写真の右側のように、共有部分が表側パーツと裏側パーツの中間の位置に収まるように出来上がります。

うまく縫い合わせることができていない場合は、下写真のように、裏側パーツが浮き上がったように出来上がります。表側パーツを作った時は、完全に平らな状態ですが、表側と裏側を縫い合わせた場合は、共有部分が裏側部分に少し移動しています。

表側は既に出来上がっている状態なので、糸が緩むことはなく、平らな状態を保とうとします。そのため、裏側を縫い合わせる時に、共有部分が表と裏の中間の位置に来るように、表側を作った時よりも糸を強めに引いて作業しないと、こうなります。

よく糸を引いて作業するのがよいのですが、一度縫い合わせて、うまくいかない場合は、もう一周、糸を強めに引いて、作業すると、よく締まります。

糸を強く引いて作業しているのに、うまくいかない時は、表側のパーツを作る時に、固く作りすぎている場合が考えられます。
共有部分は、ビーズが少しずれて並んでいるので、その分の糸のゆとりが必要になります。
固く作りすぎている場合は、そのゆとりがないため、裏側を縫い合わせる時に、相当強く糸を引いて作業しないと、共有部分の位置が中間に来ません。

このような作り方の物は、共有する部分がどこになるかを考えて、その付近の作業の際、少しだけ緩めにパーツを作っておくと、後で縫い合わせる時に、作業しやすくなります。

KT231-1NEはこちらのページで販売しています。

新作キーホルダー(1301KEY)・新作携帯ストラップ(1302CH)の紹介

星型のかわいいキーホルダー(1301KEY)と携帯ストラップ(1302CH)です。
(どちらも完成品。)

主に1.5mmの小さなシードビーズを使用して編んで作っています。
中央部分に1.2mmの厚みがあり、しっかりとした堅さがあり、型崩れしません。
裏側も表と同じ模様です。

ストラップ1302CHの方は、それぞれの星形の色に合わせた4つ組のひもがおしゃれです。
このひもは、「有り」と「無し(-200円)」の選択が出来ます。


星型の方にカニカンが付いていて、簡単に取り外しができるので、バッグチャームとして使ったりもできます。

1301KEY、1302CHは、ビーズアクセサリーLobeliaの「アクセサリー完成品 > 携帯ストラップ・チャーム・キーホルダー」のページで販売しています。

筒状やひも状のネックレスを編む時の糸の引き具合について

糸の引き具合については、教室でもよく話題になりますし、質問でもよくある項目です。
一人で作っていると、どのぐらいの強さで編むのがいいか、迷うことがありませんか。

どの程度というのは、感覚的で伝わりにくいので、どういう点に気を付ければいいのかとか、どのように出来上がればいいのかと考えてみると分かりやすいと思います。

例えば、ネッティング、ヘリンボーン、ダッチスパイラルなどのように、中空の筒状のネックレスを編む場合は、基本的には、筒の形がつぶれない固さに編めていることが必要です。

ただ、どのステッチでも同じ強さで編めばいいかと言うとそうでもなく、ヘリンボーンは、ビーズ同士がつながっている箇所が多く、糸をよく引くと締まりやすいので、あまり強く糸を引かなくても一定の力で編めばうまくいきますが、ネッティングやダッチスパイラルなどは、ビーズ同士がつながっている箇所が少ないため、ヘリンボーンで編む時よりも強めに糸を引かないと、柔らかくなってしまいます。
このように、ステッチの種類と特徴によって、編む強さを変える必要があります。

それから、ネックレスの両端を持って垂らしてみて、長さの変化を確認してみます。
机の上に置いている時に比べて、数センチも長くなってしまうようであれば、引き具合が弱くて柔らかすぎる仕上がりになっているということになります。

その次に、ネックレスの両端をそれぞれ左右の手に持って、図1のどちらかの矢印の方向にネックレスを、ずらしてみます。
うまく編めている場合は、図2のように、どちら側にずらしても、形が滑らかになっています。
うまく編めていない場合は、図3のように、いびつになっている部分があります。これは、図1の状態の時は、「確認箇所」の部分は、直線に近い形の部分にあるので、気付きにくいのですが、図3の位置に来ている場合は、曲線上にあるため、この部分の編み方がきついと、こういう形になります。

これは、ネックレス全体が一定の強さで編めていない場合と、糸継ぎをした部分の糸始末の際に糸を引きすぎている場合のどちらかが原因で起こります。

これらが全部、問題なくできている場合、どのくらいの固さになるまで編む必要があるかが、今度は気になってきます。
1つ編んだ後、その時の糸の引き具合よりも、意識して強く糸を引いて、もう1つ作ってみます。
2個目の状態が、上記の確認事項を試してみても、問題なければ、その糸の引き具合で作っても大丈夫だということになります。
逆に、1個目よりも意識して糸を少し弱めに引いて作ってみて、上記の確認事項が問題なければ、その強さでも大丈夫だということになります。

後は、作る作品の目的に合わせて、この範囲内で糸の強さを変えればいいと思います。
例えば、首への当たりを柔らかくしたい場合は、型崩れしない範囲で、少しだけ糸の引きを弱くして編んでみるとか、きれいな円形のカーブがしっかり出た堅さのあるネックレスにしたいと思ったら、強く糸を引いて編んでみるなどです。

このくらいの糸の引き具合で編むと、どのくらいの仕上がりになるかを手に覚え込ませるように、練習して感覚をつかむようにしましょう。

マットについては、ビーズのマットを編む時のコツ – その1その2その3を参考にしてみて下さい。

スパイラルヘリンボーンの編み目がゆるくなってしまうことの解決法(続き)

前回の「スパイラルヘリンボーンの編み目がゆるくなってしまうことの解決法」で書き忘れていました。
KT154-1NEとKT154-2NEもスパイラルヘリンボーンで作ります。

こちらは、スパイラルになっている上に、丸小ビーズと特小ビーズの組み合わせになっているので、さらに注意が必要です。
うまく編めると、きれいならせん状になりますが、ゆるいと、らせんの形がはっきりしない間延びした感じになります。特小ビーズの間にすき間ができて、ゆるんでくることが多いようです。

上へ上へと編んでいくイメージで作ると、出来上がった段の上にビーズを載せるような編み方になってしまい、特小ビーズの間にすき間ができて、きれいならせん状になりません。

特小ビーズを内側に巻き込むようにしながら、固定電話の線のようにクルクル巻きながら進むイメージで作ると、出来上がった段の上に乗せるという編み方にならず、特小ビーズの間を締めるような編み方になります。

出来上がっていく方向に対して、編目の断面は、かなり横を向いているのが分かります。

上記のキットは、ビーズアクセサリーLobeliaのKT154-1NE/KT154-2NEはこちらのページで販売しています。

スパイラルヘリンボーンの編み目がゆるくなってしまうことの解決法

スパイラルヘリンボーンのキットは、ビーズアクセサリーLobeliaでは、KT152-1NEとKT122-1NEがあります。
これを編んでいて、編み上がりが部分的にゆるくなってしまうようなことはありませんか。

スパイラルヘリンボーンを1段編むのに、KT152-1NEのネックレス部分は2工程、KT122-1NEは3工程の作業があります。

スパイラルヘリンボーンは、2個のビーズを拾った後、隣の列のビーズに上から下方向へ2個分糸を通し、さらに隣の列のビーズに下から上方向へ糸を通します。
最後の工程だけは、2個のビーズを拾った後、隣の列のビーズに上から下方向へ1個分糸を通し、さらに隣の列のビーズに下から上方向へ糸を通します。

上から下方向へ2個分糸を通す部分は、よく締まるので、ゆるみにくいのですが、最後の工程では上から下方向へは1個分しか糸を通さないため、この部分がゆるみやすくなります。

KT122-1NEは3工程の内、上から下方向へ2個分糸を通す箇所が2工程なので、比較的ゆるみが出にくいのですが、KT152-1NEは、1工程は2個分糸を通し、1工程は1個分糸を通しますので、こちらは、特に気を付けないと、ゆるみの出方が顕著です。

どちらの場合も、最後の工程の時に、糸をゆるませないように注意すると、きれいな編み上がりになります。

筒状に編む場合は、編んでいる物を横に回転させながら編むと思います。
この時に、ビーズから出ている糸を、指から離してしまうと、糸が緩んでしまいます。

また、次の一針を入れる前にビーズから出ている糸を、指から離してしまい、そのまま次の工程をすると、針でビーズを動かしてしまい、せっかくきちんとした状態に編めている部分を緩めてしまうことにもなります。

針を持っていない方の手の指に糸を引っ掛けて固定し、常に編み目を緩ませないようにしておくことが大切です。

最後の工程だけは、他の工程よりも、やや強く糸を引いてから、指に糸を引っ掛けておくと、ちょうどよいくらいです。

スパイラルヘリンボーンのキットは、ビーズアクセサリーLobeliaのKT122-1NEはこちらKT152-1NEはこちらのページで販売しています。