プレイテッドヘリンボーンステッチの特殊なパターン(1)

平面のプレイテッドヘリンボーンステッチは、下の写真のようになり、基本の4列のビーズの並び方は、下のイラストのようになっています。

次の写真の壷とリングもプレイテッドヘリンボーンステッチを使っていますが、一見すると、そう見えない部分があります。


どちらの作品もジグザグ模様になっている部分がそうです。
これは、平面のプレイテッドヘリンボーンステッチの基本の4列を少し変形した物です。

ファイアーポリッシュなどのように、穴の開いている方向のサイズがシードビーズよりも長いビーズを使って、プレイテッドヘリンボーンステッチで編むと、下写真のように、糸がかなり目立つ状態になります。そこで、この目立つ糸の部分にもビーズが通るように編み方に工夫すると、下写真のようなジグザグ模様が現れてくるのです。

ファイアーポリッシュ以外のビーズでもできますので、ここを変えると様々なバリエーションが生まれます。

tiny_bk01_plaited_photo上の写真の壷とリングのどちらも「プレイテッドヘリンボーンステッチを使ったオフルームビーズワーク」の本の中で、詳しい作り方を掲載しています。

「プレイテッドヘリンボーンステッチを使ったオフルームビーズワーク」の本は、こちらで販売しています。

プレイテッドヘリンボーンステッチの円形の便利な点

プレイテッドヘリンボーンステッチの円形は、いろいろ使い道が多いのですが、決まった数の目の円形が作れるという点でも便利です。

上のマット(KT235-1MAT)の中央部分にプレイテッドヘリンボーンステッチの円形を使用しています。上の写真の明るく表示している部分です。
この形状の円形の外側は、ネッティングとの相性がよいので、下の写真内で丸く囲んだ部分のように、円形の外側にネッティングで続きを編むことができ、早い段階で、きれいな円形の作品ができます。

写真の例では、山型になっている部分の数が24個ありますが、作る物の目的に合わせて山型になっている部分の数を少なくしたり、増やしたり、偶数個でなくて奇数個にすることもできます。

ペヨーテステッチでも中心から作って円形にすることができますが、自由な数にできるという点では、プレイテッドヘリンボーンステッチの円形を使う方が、やりやすいと思います。
逆に円形の内側は空間が出来るので、この空間をうめる工夫は必要です。

上の例では、ネッティングとの相性がよい形でしたが、下の写真のような円形もできます。

これは、プレイテッドヘリンボーンステッチの円形で、外側を常にビーズを2個にして編んだ物です。
この場合は、円形の外側の形がペヨーテステッチとつながりやすい形になっていますので、この外側の続きをペヨーテステッチで編むことが出来ます。tiny_bk01_plaited_photo

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プレイテッドヘリンボーンステッチの応用の方法(2)

プレイテッドヘリンボーンステッチの、こんな使い方もあります。

上写真の(1)と(2)の部分を拡大した物が、下写真です。
アミュレットバッグ(amulet bag)の飾りとして作ったビーズのタッセルで、シードビーズ部分は全て特小ビーズを使用しています。

(1)は、筒状に4段編んで、ラウンドビーズを中に入れて両端の段を引き締めてから、フリンジを付けています。
tiny_bk01_plaited_photoプレイテッドヘリンボーンステッチは、ビーズが斜めに並んでいるため、4段編んでも幅があまり広くならず、フリンジを付ける場所が多いので、ボリュームのあるタッセルができます。

(2)は、「プレイテッドヘリンボーンステッチを使ったオフルームビーズワーク」のP.34の「円形のペンダント」と同様の作り方で出来る円形のパーツと、筒状に編んで作るボールを使ったタッセルです。

これらを組み合わせて、下写真のようなネックレスにすることもできます。
ペンダント部分にボリュームがあるので、ネックレスの部分は、ビーズに糸を通した2本のひもをツイストするだけのシンプルな構成にしています。とても使いやすいですよ。
ペンダント部分に模様を入れたり、色を変えてもいいですね。

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プレイテッドヘリンボーンステッチの応用の方法(1)
プレイテッドヘリンボーンステッチの応用の方法(3)
プレイテッドヘリンボーンステッチの応用の方法(4)

表と裏に共有部分があるパーツをビーズで編む場合の注意点

表と裏に共有部分があるパーツをビーズで編む場合も、「ビーズで編んだ2枚のパーツを縫い合わせて作る場合の注意点」とよく似た注意が必要です。


これは、パーツの外側に位置しているビーズが、表と裏で共有しています。
表側を作り、続けて裏側も同じ模様で編みます。

ビーズを1個ずつ編むので、パーツを2枚別々に作って縫い合わせる場合よりも、表側に引っ張られやすいため、さらに、よく糸を引いて作らないといけません。

同様に、出来上がったパーツの共有部分は、ビーズが少しずれて並んでいるので、その分の糸のゆとりが必要になりますので、表側は、共有する部分の付近を、少しだけ緩めにパーツを作っておくことも必要です。

上記のブレスレット(KT226-1BT)は、パーツの外側だけが表と裏で共有しているので、比較的作りやすいのですが、次の写真のように、パーツの外側と内側を共有している物の場合は、パーツを編む時の糸のゆとりをどのくらいにしたらいいのかが少し難しいと思います。

分かりやすくサンプルで、説明すると、
円形の一番内側の列(ゴールドの部分)と一番外側の列(濃いブルーの部分)が表側と裏側で共有している部分です。

パーツ全体の中で、共有している部分の量が多いため、裏側を作る時には、今までのパーツを作る時に比べて、かなり糸を引いて作らないと、表と裏のバランスが取れた状態に仕上がりません。

tiny_bk01_plaited_photo「プレイテッドヘリンボーンステッチを使ったオフルームビーズワーク」の本と併せて、上記写真のサンプルをご購入された方は、実際にサンプルのパーツを触ってみて、固さを実感していただけたと思いますが、ペンダントやパーツとして実用的な固さに仕上げるためには、何個か練習する必要があります。

まずは、横から見た時に、共有部分が、表側と裏側のちょうど中間に位置しているような出来上がりになることを達成するために、思ったよりもかなり柔らかい状態で表側パーツを作ってみて下さい。
そして、裏側を作る際に、表側と同じ状態になるように少し糸の引きを強くして作ります。

表側と裏側を編む力のバランスが取れるようになったら、次は、もう少し固く表側を作り、裏側は、それに応じてさらに糸をよく引いて作ってみるという方法で、作ってみます。

そうやって、どのくらいの力で編むと、仕上がりが目的とする固さになるのかを、段々つかむようにします。

「プレイテッドヘリンボーンステッチを使ったオフルームビーズワーク」の本はこちらで、KT226-1NE・KT226-1BTはこちらのページで販売しています。

プレイテッドヘリンボーンステッチの応用の方法(1)

2012年4月に「プレイテッドヘリンボーンステッチを使ったオフルームビーズワーク」という本を出版しました。
その中で、円形のプレイテッドヘリンボーンステッチは、アクセサリーのパーツとして利用しやすく、応用範囲も広いです。

例えば、ネックレスの留め具としての、トグル(マンテルとも言います)の輪の部分ができます。
通常トグルは、下記写真のような金属製品の物が販売されています。

しかし、このネックレスの留め具のトグルは、ビーズで出来ています。本書のP.34の「円形のペンダント」と同様の作り方で、出来ます。
段数を増やすだけでなく、円形の一番外側に来るビーズの数や大きさを変化させても、円の大きさを変えることが出来るので、好みのサイズの輪が出来ます。
ビーズ2個分の厚みもありますし、糸をよく引いてしっかり出来上がると、かなりの堅さになりますので、十分実用的なトグルの輪となります。

バーの部分はペヨーテステッチで編み、太ければ内側に竹ビーズやTピンを切った物を芯として入れています。

上の写真では、チェーンと一緒に仕上げていますが、金属を使わず、ビーズのみで仕上げるようにすると、金属アレルギーの方にもおすすめできます。

tiny_bk01_plaited_photo円形の外側のビーズだけでなく、内側のビーズを変化させたり、模様の入れ方を工夫すると、いろいろデザインすることができます。
もちろん、この輪をアクセサリーのパーツの1つとして使うこともできます。

「プレイテッドヘリンボーンステッチを使ったオフルームビーズワーク」の本は、こちらで販売しています。

プレイテッドヘリンボーンステッチの応用の方法(2)
プレイテッドヘリンボーンステッチの応用の方法(3)
プレイテッドヘリンボーンステッチの応用の方法(4)