プレイテッドヘリンボーンステッチの円形に厚みを付ける時

プレイテッドヘリンボーンステッチを使って作る、厚みのある円形のパーツです。
プレイテッドヘリンボーンステッチを使って作る円形のパーツプレイテッドヘリンボーンステッチを使ったオフルームビーズワーク」の本のP.34の「円形のペンダント」に掲載している作り方で出来ます。
円形のパーツを作ってから厚みを付けるので、1枚のままよりも、しっかりとした仕上がりになり、ペンダントやネックレスのパーツとして使うことが出来ます。

1枚の円形を作るのは問題ないのですが、厚みを付ける場合に、うまくできないという質問をちょくちょく受けます。

最初に作る円形部分を「表側」とし、後から厚みを付ける部分を「裏側」とします。

下写真のように、左側のパーツは表側と裏側が均等に編めていますが、右側のパーツは、裏側のビーズが浮き上がったように出来上がっています。この右側のパーツのような状態になるのが一番多いようです。

厚みを付けた、円形のプレイテッドヘリンボーンステッチ

下写真は、表側と裏側が見えるように、側面から見た写真です。

厚みを付けた円形のプレイテッドヘリンボーンステッチのパーツの良い例と悪い例の比較写真

原因の1つは、裏側を編む時の糸を引く強さが弱いということによります。
裏側は、出来上がった部分に、後からビーズを付けるので、表側を編む時よりも強く糸を引かないと、ビーズ同士のつながりが悪くなります。
この場合は、全体の仕上がりも柔らかくなっていることが多いです。

もう1つは、表側を編む時に糸を強く引きすぎたということによります。
1つめの原因と似ているようですが、ちょっと異なります。
厚みを付けて出来上がった物は、表側も裏側もフラットな形状ではなく、円形の一番内側のビーズと、一番外側のビーズが表側と裏側の中間に位置するようになります。

プレイテッドヘリンボーンステッチの円形のパーツの断面図
つまり、最初に表側を編んだ時よりもビーズがずれる分、表側を編む際に、糸のゆるみが少し必要です。
表側をきつく編んでしまうと、裏側は表側よりも強く編んだとしても、ゆとりないため、いくら強く編んでも均等にならず、強く引きすぎて糸を切ってしまうことにもなります。

最初から、硬くてしっかりした状態の仕上がりに編むのは難しいので、表側を柔らかすぎるかなという程度で編んでみて、裏側は少し力を入れて編み、表側と裏側が均等になるように編むことをまずは目標にして作ります。

慣れてきたら、少し表側を少し強く編み、裏側をそれよりも強く糸を引いて作るということを繰り返して練習していくと、だんだん好みの硬さに仕上がっていくと思います。

サンプル付きの本を購入された方は、サンプルの円形のパーツの表側と裏側の状態や、硬さを実感できると思いますので、どのぐらいの力具合で編むと、この硬さになるか、何個か練習をしてみて下さい。

また、ビーズが大きいと作業がしやすいかというと、これに関してはそうでもないです。
例えば丸大ビーズで編むと、丸小に比べてビーズが大きい分、糸のゆとりが必要なので、かえってやりづらいかもしれません。

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逆に、特小ビーズの方が小さい分、糸のゆとりがあまり必要ないため、ビーズが見づらくなければ、特小ビーズで作る方がやりやすいということもあります。(実際、ビーズワーク教室ではその方法でやったこともあります。)
なので、丸小ビーズでうまくいかない場合は、特小ビーズに変えてみるのもいいと思います。

「プレイテッドヘリンボーンステッチを使ったオフルームビーズワーク」の本は、こちらで販売しています。

新作ネックレス(1401NE)の紹介

プレイテッドヘリンボーンステッチを使って使った円形のペンダントが5個つながったネックレス(1401NE・完成品)です。
個々の円形のペンダントは直径が約2.8cm、厚みが4mmあり、しっかりとした硬さがあります。黒とゴールドカラーの組合わせが華やかでシックな印象を与えてくれます。
プレイテッドヘリンボーンステッチの円形ペンダントを5個つなげたネックレス

よく作る円形のペンダントですが、意外とこのパターンでは作ってはいなかったなと思いました。
つなぎ方を工夫するといろいろ変化出来そうです。
お揃いのピアスも作ってみました。
プレイテッドヘリンボーンステッチの円形ペンダントのピアス

tiny_bk01_plaited_photo円形のペンダントは、「プレイテッドヘリンボーンステッチを使ったオフルームビーズワーク」の本の中で、詳しい作り方を掲載しています。

ビーズアクセサリーLobeliaでの販売ページは、こちら「プレイテッドヘリンボーンステッチを使ったオフルームビーズワーク」の本はこちらです。

プレイテッドヘリンボーンステッチの円形の便利な点

プレイテッドヘリンボーンステッチの円形は、いろいろ使い道が多いのですが、決まった数の目の円形が作れるという点でも便利です。

上のマット(KT235-1MAT)の中央部分にプレイテッドヘリンボーンステッチの円形を使用しています。上の写真の明るく表示している部分です。
この形状の円形の外側は、ネッティングとの相性がよいので、下の写真内で丸く囲んだ部分のように、円形の外側にネッティングで続きを編むことができ、早い段階で、きれいな円形の作品ができます。

写真の例では、山型になっている部分の数が24個ありますが、作る物の目的に合わせて山型になっている部分の数を少なくしたり、増やしたり、偶数個でなくて奇数個にすることもできます。

ペヨーテステッチでも中心から作って円形にすることができますが、自由な数にできるという点では、プレイテッドヘリンボーンステッチの円形を使う方が、やりやすいと思います。
逆に円形の内側は空間が出来るので、この空間をうめる工夫は必要です。

上の例では、ネッティングとの相性がよい形でしたが、下の写真のような円形もできます。

これは、プレイテッドヘリンボーンステッチの円形で、外側を常にビーズを2個にして編んだ物です。
この場合は、円形の外側の形がペヨーテステッチとつながりやすい形になっていますので、この外側の続きをペヨーテステッチで編むことが出来ます。tiny_bk01_plaited_photo

KT235-1のマットキットはこちらで販売しています。

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プレイテッドヘリンボーンステッチの応用の方法(1)

2012年4月に「プレイテッドヘリンボーンステッチを使ったオフルームビーズワーク」という本を出版しました。
その中で、円形のプレイテッドヘリンボーンステッチは、アクセサリーのパーツとして利用しやすく、応用範囲も広いです。

例えば、ネックレスの留め具としての、トグル(マンテルとも言います)の輪の部分ができます。
通常トグルは、下記写真のような金属製品の物が販売されています。

しかし、このネックレスの留め具のトグルは、ビーズで出来ています。本書のP.34の「円形のペンダント」と同様の作り方で、出来ます。
段数を増やすだけでなく、円形の一番外側に来るビーズの数や大きさを変化させても、円の大きさを変えることが出来るので、好みのサイズの輪が出来ます。
ビーズ2個分の厚みもありますし、糸をよく引いてしっかり出来上がると、かなりの堅さになりますので、十分実用的なトグルの輪となります。

バーの部分はペヨーテステッチで編み、太ければ内側に竹ビーズやTピンを切った物を芯として入れています。

上の写真では、チェーンと一緒に仕上げていますが、金属を使わず、ビーズのみで仕上げるようにすると、金属アレルギーの方にもおすすめできます。

tiny_bk01_plaited_photo円形の外側のビーズだけでなく、内側のビーズを変化させたり、模様の入れ方を工夫すると、いろいろデザインすることができます。
もちろん、この輪をアクセサリーのパーツの1つとして使うこともできます。

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プレイテッドヘリンボーンステッチの応用の方法(2)
プレイテッドヘリンボーンステッチの応用の方法(3)
プレイテッドヘリンボーンステッチの応用の方法(4)