ビーズのドイリー(マット)の糸の引き具合について

オフルームのキットを購入された方からの質問で一番多いのが、ビーズのドイリーを編む時の糸の引き具合についてです。そのほとんどが、「出来上がった物が波打ってしまう。」という内容で、ビーズワーク教室でもよく聞かれます。

この時期になると、ビーズのドイリーを編む方も多くなるので、また少し書いておこうかと思います。以前にまとめた、ビーズのドイリーを編む時の全体的なコツについては、以下のリンクにあります。

ビーズのドイリー(ビーズのマット)を編む時のコツ – その1
ビーズのドイリー(ビーズのマット)を編む時のコツ – その2
ビーズのドイリー(ビーズのマット)を編む時のコツ – その3
ビーズのドイリー(ビーズで編むマット)の段の完成後、同じ段に再度糸を通す理由
オフルーム(ビーズステッチ)で使う糸の色の選択で迷いませんか

今回は、もうちょっと分かりやすくというか、イメージしやすい感じに書いてみようかと思います。

下の図は、ドイリーのある段のビーズに通っている糸の部分だけを取り出した図です。

これを強く糸を引くと、下の図のように、山が小さくなります。実際にはビーズに通っているので、ここまで極端には縮まないですが、山が小さくなろうとして、ビーズがぎゅーっと集まってしまいます。これが、「出来上がった物が波打ってしまう。」という原因です。

だから糸を強く引いてはいけないのです。重しをしても伸びませんので、きつく編まないことが大事です。

強く引いてないけれど波打つという場合も、ドイリーの山の形がどこに出来ているかによって、強く引いてしまっていることになることがあります。それはビーズのドイリー(ビーズのマット)を編む時のコツ – その3に書いてあるような形の場合です。

そういう場合は、一度、自分が思っているよりも極端にゆるく編んでみて下さい。それで糸が見えてしまう場合は少し糸を引いてみます。ある程度引くと、山になった部分がピョコッと持ち上がることがあります。そうするとやはり引きすぎなのでゆるめます。

こうすることでどのぐらい引っ張るとよくないかが分かるので、一度お試しください。

ビーズのドイリー(ビーズのマット)の飾り方 – (1)既成の額を使う

ビーズのドイリー(ビーズのマット)を飾る方法について質問があったので、手順を書いてみます。今回は、既成の額を使う場合です。額に入れたビーズのドイリー(ビーズのマット)・KT235-1-MAT

最初に、額の内側に作品を収めるだけの必要な深さがあるかどうかを確認します。

ビーズのドイリー(ビーズのマット)と額の構造ビーズのドイリーをボードに固定して額に入れるので、ビーズの厚みとボードの厚みを足した分の深さが必要ですが、額の前面にあるガラス板(又はアクリル板)やマット(ここで言うマットは、作品の保護や装飾のための台紙としてのマット)も全部入れて飾りたい場合は、その分だけ額の深さが少なくなるので、入らないことがあります。
ビーズのドイリーを固定するボードに布を貼る場合は、布の厚みががある分、さらに深さが必要です。

次に、ビーズのドイリーを固定するボードを用意します。
穴を開けたり、糸で固定したりしても折れたり型崩れしたりしない材質の厚手の用紙を使います。
ボードの質感があまり気に入らない場合は、気に入った布や紙を貼ってから飾ります。

布を貼る場合は、1枚を下地として貼り、その上からもう1枚貼ると、厚みがある分、ビーズのドイリーを固定した時の収まり具合もきれいになります。
手芸用ボンドで、ボードの裏側だけにボンドを塗って貼ります。
しわにならないように、布をよく引っ張って貼ります。

ビーズのドイリーを固定・裏から表
それから、目打ちや千枚通しなどで、ボードに表から穴を開けて、ビーズのドイリーを固定していきます。
あまり大きな穴を開けると、ビーズで隠し切れなくなるので、注意が必要です。
ボードの裏側に穴が開きそうな状態になったら、それ以上表から刺すのはやめて、裏側から目打ちを刺して穴を完全に開けると、表側の穴はあまり大きくなりません。

穴は一度に全部の箇所を開けずに、まず中央に1箇所開けて、その場所でドイリーを固定してから、残りの箇所を開けるようにした方が位置がずれません。
ボードの裏からテグス(または糸)の通った針をボードの穴に刺して表に通します。

ビーズのドイリーを固定・表から裏
ビーズのドイリーを固定した箇所の拡大ビーズに直接針を通さず、ビーズとビーズの間の糸を固定するように、ボードの裏側へ、同じ穴を通るように針を通して固定します。
テグスの端は後で結べるように20cmくらいは残しておきます。

ビーズのドイリーの外周に相当する位置に穴を複数個開けます。ビーズのドイリーの大きさによって個数は増減してください。
この穴開けは、一度に全部開けてしまっても大丈夫です。

テグスの通った針を次の穴からボードの表側に出し、ビーズとビーズの間の糸を固定するように、ボードの裏側へ、同じ穴を通るように針を通して固定します。

残りの箇所の穴にも同様の作業を行い、固定ができたら、最初に残していたテグスと結びます。
テグスは結んだままではほどけやすいので接着剤を付けて固めておきます。

ビーズのドイリー(ビーズのマット)の飾り方 – (2)ディスプレイ用のボードを自作する

蝶のモチーフのビーズのドイリーキット(ビーズのマット)の紹介

蝶のモチーフのビーズのドイリー・プレイテッドヘリンボーンステッチ使用

プレイテッドヘリンボーンステッチを使ったオフルームビーズワーク」の本に掲載の蝶のドイリー(マット)キットの販売を開始しましたのでお知らせ致します。

中央の円形のモチーフ部分はネッティングを使用し、蝶のモチーフをプレイテッドヘリンボーンステッチを使って作ります。
縦と横の最大サイズは14.5cmあり、存在感があります。
蝶の羽はカーブしていますが、平面のパターンに工夫することで作ることができます。

通常のキットと異なり、作り方の説明書は添付されていません。(糸は付いています。)

中央の円形の部分は作りやすいのですが、蝶のモチーフが難易度が高いです。
蝶のパーツそれぞれを作るのは、プレイテッドヘリンボーンステッチの平面を使っているため、それほど難しくないのですが、縫い合わせが難しいです。
ビーズワーク教室でも作っていますが、縫い合わせ方によって、羽の角度が変わり、蝶の形が思った通りの形にならないことがある点が難しいみたいです。

蝶のモチーフは、ほとんどが1.5mmサイズのシードビーズで出来ているので、繊細な仕上がりで、ブローチとして使うこともできます。
ブローチに仕立てずに、そのままブラウスやセーターなどに縫い付けると、ビーズ刺繍したような感じにもなります。

tiny_bk01_plaited_photo「プレイテッドヘリンボーンステッチを使ったオフルームビーズワーク」の本や、蝶のモチーフのビーズのドイリーキット(ビーズのマット)・BOKT349-1は、ビーズアクセサリーLobeliaの本と関連商品のページで販売しています。

小さな円形のビーズのドイリーマットのキット・KT236-1MATの補足 – 編む時の注意点

「ビーズのドイリー(ビーズのマット)を編んでいると、どうしても波打ったような形になってしまうので、どうしたらいいでしょうか。」という質問がちょくちょくあります。

ビーズのドイリー(ビーズのマット)を編む時のコツなどにまとめていますので、参考にして下さい。」と、お答えしていますが、最近販売開始した、ビーズのドイリーのキットKT236-1MATについて、少し補足が必要だと思いました。小さな円形のビーズのドイリーマットのキット・KT236-1MAT

このドイリーは、他の円形のドイリーに比べると編み目が大きく、形が崩れにくい方ですが、思ったより糸を引きすぎてしまいがちです。

ビーズのドイリー(ビーズのマット)を編む時のコツ – その3に書いてあるように、前の段の頂点ではない所に、ビーズが入る作業が多いからです。
それに加えて、他に比べて編み目が比較的大きいことから、その段の作業時には編み目の形が整いにくく、糸を引きすぎていても気づきにくいからなのです。

そのため、各段の途中で、時々机の上に置いて、平らになっているかどうか確認して作業してもいいのですが、このKT236-1MATについては、机の上に置いたまま作業した方が、糸の引きすぎを起こしにくく、形が整いやすいです。
KT236-1MAT補足1・机の上に置く

写真のように机の上に直接置きます。
必要なビーズを針に通して、目的の位置に針を刺したら、作業している付近のビーズを手で押さえておいて、静かに針を引っ張ります。
六角形のビーズの箱のキット・KT339-1BOXの補足 – 厚紙を使う理由と同じで、机が大きな厚紙の代わりをしていて、ドイリーがよじれたりせず、平らな形を作りやすくなります。

この作業を、小さい状態の時から行うといいと思います。
慣れてくると、作業と同時に波打っているかどうかの確認もできるので、やり直しの作業が発生しにくくなって、こちらの方が作業しやすくなってきます。

KT236-1MATは、ビーズアクセサリーLobeliaで販売しています。

新作キット・小さな円形のビーズのドイリーマットキット・KT236-1MATの紹介

小さな円形のビーズのドイリーマット・236-1MAT

新作キット・小さな円形のビーズのドイリーマット・KT236-1MATが出来ました。(サイズ:直径8.3cm ・全6色)

ネッティングを使った小さなビーズのドイリー(ビーズのマット)です。
このまま机の上に置いて飾ったり、小さな額に入れて飾ったりできます。
ガラスの器などを置いて、コースターのように使ってもいいと思います。

模様の入れ方は全て同じですが、色の組み合わせ方に変化を持たせているので、一見すると違う模様に見えるのが面白い点です。

きれいに作るためには、糸のしまり具合を確かめながらきっちりと作る必要があります。
編む時のコツを、ブログの以下のページに、まとめましたので、製作の際のヒントにしてください。

ビーズのドイリー(ビーズのマット)を編む時のコツ – その1
ビーズのドイリー(ビーズのマット)を編む時のコツ – その2
ビーズのドイリー(ビーズのマット)を編む時のコツ – その3
ビーズのドイリー(ビーズで編むマット)の段の完成後、同じ段に再度糸を通す理由
オフルーム(ビーズステッチ)で使う糸の色の選択で迷いませんか

他の小さい作品(KT105-2MATやKT105-4MAT) に比べると、編み目にすき間があってビーズの収まりがよいため、波打ったような形になりにくいです。
そのため、糸を引きすぎないことに注意すれば、時間もそれほどかからず、作りやすいと思います。

KT236-1MATは、ビーズアクセサリーLobeliaで販売しています。